櫨の木

櫨の木とは

皆さんは櫨の木のこと、櫨(はぜ)はウルシ科の落葉高木です

櫨は、主に西日本・九州の温暖な気候で育つウルシ科の落葉高木です。
秋には美しく紅葉するので、櫨紅葉(はぜもみじ)と呼ばれています。

櫨の実を搾った「櫨蝋(はぜろう)」は日本独自の天然の油脂。和ろうそくをはじめ化粧品など様々な原料になります。
日本人の文化にも深く関わっている櫨の物語をどうぞごらんください。

ハゼノキは黄櫨?いえいえロウノキです

櫨の木の名前を調べると、ハゼノキ、リュウキュウハゼ、オニウルシ、ハゼウルシトウハゼなど実に多くの別名が出てきます。さらに「黄櫨」という木も出てくるので混乱してしまいます。これについて植物学者の牧野富太郎氏「随筆 植物一日一題」の記事でわかりやすく紐解いてくれているので見てみましょう。

黄櫨(コウロ)はハゼノキ科の Cotinus Coggygria Scop.(=Rhus Cotinus L.)に対する漢名すなわち中国名で、これは南欧州から中国にわたって生じ、またインドのヒマラヤ山にも産するが、日本には全くない。落葉灌木でその枝上に互生せる葉は広楕円形あるいは倒卵形で葉柄を有し、全く単葉でハゼノキ属諸品のように羽状葉ではない。枝端に出る花穂は無数に分枝してそれにボツボツと小さい花が着き、その繊細な枝には羽毛があって柔らかくフワフワしており、遠くからそれを望めばあたかも煙のようにみえるので、俗にこれを Smoke-tree すなわち煙ノ木と呼ばれている。

牧野富太郎氏「随筆 植物一日一題」

さらに黄櫨とハゼノキの混乱についてはこう述べています。

 日本では昔からこの黄櫨をハゼノキと間違えて、ハゼノキを黄櫨だとしていた。ゆえに源順(みなもとのしたごう)の『倭名類聚鈔(わみょうるいじゅしょう)』にもそう出ている。櫨はこの黄櫨を略したもので、今でも世間一般にこの櫨の字をハゼだとして使っているが、それはもとより誤りである。そしてハゼは黄櫨でもなければ櫨でもなく、ハゼの中国の名は野漆樹である。

牧野富太郎氏「随筆 植物一日一題」

えええ!櫨って、野漆樹だったの??いやいやいや、そうじゃないんです。

 ついでにいうが、今普通に蝋を採る樹をハゼノキといっているが、本来ハゼノキは別種である。そして右の採蝋樹はよろしくリュウキュウハゼ一ロウノキ一トウロウと呼ばねばならないものである。これは昔蝋を採るために琉球から持ち来ったもので、九州に最も多く植えられてある。

牧野富太郎氏「随筆 植物一日一題」

というわけで、本来はリュウキュウハゼか、ロウノキ=wax treeと呼ぶべき樹木なんですが、すでに「ハゼノキ」という名前が広まっているので、上原敬二「樹木大図説」と牧野富太郎「牧野日本植物図鑑」をもとに、ここで和名と学名と英名で整理してみます。

引用 「ハゼノキ今昔物語 再ハゼトピアへの道」愛媛県内子町

ヤマウルシ、ヤマハゼは山で自生しているもので、日本で産業として栽培されてきた歴史があるのはリュウキュウハゼ(ハゼノキ)です。

このMahazeサイトでは櫨の木の中で、リュウキュウハゼ(ハゼノキ)を取り上げています。